中小企業の経営支援に関する取組状況
- (1)要注意先等のランクアップへの取組および経営相談、経営改善・再生支援
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当組合では、地域密着型金融の機能強化の推進において、お取引先の中小零細事業者に対する経営相談、経営改善・再生支援機能の強化、貸出資産の健全性確保等に向けた取組みの体制整備として、審査部(審査二課)と営業店が連携を図り、本部関連部署及び営業店に経営再生支援担当者を配置し支援活動を展開しております。令和5年度は、経営相談、経営改善・再生支援の取組先として「38」のお取引先を選定させていただきました。そして、コンサルティング機能や情報提供機能を適切に発揮していくため、千葉県産業振興センタ-「専門家派遣事業」の利用促進、及びTKC千葉会南総支部所属の税理士及び他の税理士等の外部専門家・機関等との連携を積極的に図っております。その結果、下記の通りの成果を得ることができました
○現状維持 33先、ランクアップ 2先 ランクダウン 3先 - (2)新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者への資金繰り支援の状況
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プロパー対応融資 3件 55,000千円
保証協会付融資(伴走支援型) 62件 1,359,081千円
条件変更対応 284件 4,314,523千円 - (3)経営改善支援等の取組実績
(注)
- ・期初債務者数及び債務者区分は令和5年4月当初時点で整理。
- ・債務者数、経営改善支援取組み先は、取引先企業(個人事業主を含む。)であり、
個人ローン、住宅ローンのみの先を含まない。 - ・βには、当期末の債務者区分が期初よりランクアップした先数を記載。
なお、経営改善支援取組み先で期中に完済した債務者はαに含めるもののβに含めない。 - ・期初の債務者区分が「うち要管理先」であった先が期末に債務者区分が「うちその他要注意先」に
ランクアップした場合はβに含める。 - ・期初に存在した債務者で期中に新たに「経営改善支援取組み先」に選定した債務者については
(仮に選定時の債務者区分が期初の債務者区分と異なっていたとしても)期初の債務者区分に従って整理すること。 - ・期中に新たに取引を開始した取引先については本表に含めない。
- ・γには、期末の債務者区分が期初と変化しなかった先数を記載。
- ・みなし正常先については正常先の債務者数に計上のこと。
- ・「再生計画を策定した先数δ」=「中小企業再生支援協議会の再生計画策定先」+「RCCの支援決定先」+「金融機関独自の再生計画策定先」
経営改善支援取組み先の定義について
経営改善支援取組み先とは、平成15年6月20日付金監第2059号「「リレーションシップバンキングの機能強化計画」の提出について」等において示しているとおり、取引先企業(個人事業主を含む。なお、個人ローン、住宅ローンのみの先を含まない。)のうち、通常の融資管理の強化等に止まらず、重点的に経営改善を支援する対象との位置付けを明確にし(注1)、例えば、下記のような取組みを行っている先をいう。
なお、下記の例のほか、金融機関が債務者への経営改善支援を実施したことが明確に判明するものであれば、経営改善支援に含めて構わない。
- ① 当金融機関がコンサルティング機能、情報提供機能等を活用して、財務管理手法等の改善、経費節減、資産売却、業務再構築、組織再編・M&A等の助言を行った取引先
- ② 当金融機関から人材を派遣して再建計画策定その他の支援等を行った取引先
- ③ 当金融機関が紹介した外部専門家(経営コンサルタント、公認会計士、税理士、弁護士等)が業務再構築等の助言を行った取引先
- ④ プリパッケージ型事業再生(民事再生法等の活用)
(注)及び私的整理ガイドライン手続きの中で再生計画等の策定に関与した取引先
(注)再生型法的整理(民事再生法、会社更生法等)において議決権行使をしたに過ぎない場合は含まれない。 - ⑤ 企業再生ファンドの組成による企業再生のため当該ファンドに出資(現物出資)した取引先
- ⑥ 企業再生に当たり、デットエクイティスワップ(DES)、DIPファイナンス等の手法を活用した取引先
- ⑦ 「中小企業再生型信託スキーム」等RCCの信託機能を活用して再建計画の策定に関与した取引先
- ⑧ 中小企業再生支援協議会等と連携し当金融機関が再生計画の策定に関与した取引先
(注1)位置付けを明確にするとは、各金融機関がその経営の実態に応じて、例えば、①経営改善支援の専担組織・専担者の支援の対象先とする、あるいは、②本部と営業店が連携して支援を行うこととしている対象先等、経営改善支援の対象であることについて客観的な裏付けがある先とする。
(注2)単なる与信管理、貸出条件の緩和等の契約更改、回収強化等は経営改善支援取組み先には含めない。